月々の名前
日本での月の異名の多くは、かつて日本で使われていた旧暦にて呼ばれたものであり、現在の暦よりだいたい1ヶ月ほど後にずれている。
1月の異名
- 忌月、忌み月、斎月 いみづき
- 祝月、斎月 いわいづき
- 王月 おうげつ
- 王春 おうしゅん
- 解凍 かいとう
- 霞初月 かすみそめづき
- 暮新月 くれしづき、くれしんげつ
- 月正 げっせい
- 正月を逆の順序で読んだもの。
- 建寅月 けんいんげつ、けんいんづき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で寅の方を指すため。
- 元月 げんげつ、がんげつ
- 歳始 さいし
- 早緑月 さみどりづき
- 三微月 さんびげつ
- 十三月 じゅうさんがつ
- 12月の翌月の意味から。
- 正月 しょうがつ
- 上春 じょうしゅん
- 初月 しょげつ
- 初春 しょしゅん
- 新春 しんしゅん
- 陰暦では元日がおおむね立春の頃だったため。
- 始和 しわ
- 正陽 せいよう
- 陬月 そうげつ、すうげつ
- 泰月 たいげつ
- 大簇、太簇 たいそう
- 太郎月 たろうづき
- 一年の最初の月の意味から。
- 端月 たんげつ
- 「端」は、はじめの意味であり、「史記(秦楚之際月表)」より。秦の始皇帝の名「政」と「正」が同音なので避けたからといわれている。
- 年端月 としはづき
- 子の日月 ねのひづき、ねのびづき
- 初月 はつつき
- 初空月 はつそらづき
- 初花月 はつはなづき
- 初春月 はつはるづき
- 初見月 はつみづき
- 睦び月 むつびづき
- 睦びの月 むつびのつき
- 孟月 もうげつ
- 四季の初めの月をさす。
- 孟春 もうしゅん
- 「孟」は初めの意味であり、春の初めの意味もある。
- 陽春 ようしゅん
2月の異名
- 梅月 うめつき
- 梅つ五月 うめつさつき
- 梅つ月 うめつつき
- 梅見月 うめみつき、うめみづき
- 小草生月 おぐさおいづき
- 花春 かしゅん
- 花朝 かちょう
- 雁帰月 かりかえりづき
- 夾鐘 きょうしょう
- 恵風 けいふう
- 建卯月 けんぼうげつ、けんぼうづき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で卯の方を指すため。
- 木の芽月 このめづき
- 如月 じょげつ
- 盛春 せいしゅん
- 仲春 ちゅうしゅん
- 仲陽 ちゅうよう
- 仲の春 なかのはる
- 初花月 はつはなづき
- 雪消月、雪消え月 ゆきぎえづき、ゆきげつき
- 令月 れいげつ
3月の異名
- 嘉月 かげつ
- 季春 きしゅん
- 禊月 けいげつ
- 建辰月 けんしんげつ、けんしんづき、けんしんつき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で辰の方を指すため。
- 姑洗 こせん
- 桜月 さくらづき、さくらつき
- 早花咲月 さはなさづき
- 蚕月 さんげつ
- 染色月 しめいろづき
- 竹の秋 たけのあき
- 竹秋 ちくしゅう
- 殿春 でんしゅん
- 花惜月 はなおしみづき、はなおしみつき
- 花咲月 はなさきづき
- 花つ月、花津月 はなつづき
- 花見月 はなみづき、はなみつき
- 祓月 はらえづき
- 春惜しみ月、春惜月 はるおしみづき
- 晩春 ばんしゅん、くれのはる
- 春の終わりの意味もある。
- 雛月 ひいなつき
- 暮春 ぼしゅん
- 春の終わりの意味もある。
- 夢見月 ゆめみづき
4月の異名
- 畏月 いげつ
- 陰月 いんげつ
- 卯の花月 うのはなづき
- 卯の花の咲く月の意味から。
- 得鳥羽月 えとりはづき
- 夏半 かはん
- 乾月 けんげつ
- 建巳月 けんしげつ、けんしづき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で巳の方を指すため。
- 木の葉採り月 このはとりづき
- 桑の葉を採る月の意味から。
- 巳月 しげつ
- 首夏 しゅか
- 初夏 しょか
- 夏の初めの意味から。
- 正陽 せいよう
- 清和 せいわ
- 仲呂、中呂 ちゅうりょ
- 鳥待月 とりまちづき
- 鳥来月 とりくづき
- 夏端月、夏初月 なつはづき、なつはつき
- 夏のはじめの月の意味から。
- 梅月 ばいげつ
- 5月の異名という説もある。
- 花残月 はなのこしづき、はなのこりづき
- 乏月 ぼうげつ
- 祭月、祭り月 まつりづき
- その土地の主要な祭りのある月。特に、賀茂祭の行われた事から。
- 麦秋 むぎあき、ばくしゅう
- 麦を取り入れる季節という意味もある。
- 孟夏 もうか
- 孟月 もうげつ
- 四季の初めの月をさす。
- 余月 よげつ
5月の異名
- 悪月 あくげつ
- 菖蒲月 あやめづき、あやめつき
- 五色月 いついろづき
- 雨月 うげつ
- 梅の色月 うめのいろづき
- 建午月 けんごげつ、けんごづき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で午の方を指すため。
- 皐月 こうげつ
- 狭雲月 さくもづき、さくもつき
- 早苗月 さなえづき
- 田植えを始める月の意味から。
- 五月雨月 さみだれつき
- 賤間月 しずまつき
- 鶉月 じゅんげつ、うずらづき
- 蕤賓 すいひん、ずいひん
- 田草月、多草月 たぐさづき、たぐさつき
- 橘月 たちばなづき
- 橘の花が咲く月の意味から。
- 仲夏 ちゅうか
- 夏の半ばの意味もある。
- 月見ず月 つきみずづき
- さみだれで月が見えないことから。
- 梅月 ばいげつ
- 4月の異名という説もある。
- 梅夏 ばいか
- 吹雪月 ふぶきづき
6月の異名
- 青水無月 あおみなづき
- 青葉の茂る水無月の意味から。
- 弥涼暮月、い涼暮月 いすずくれつき
- 涼しい暮れ方の月の意味から。
- 風待月 かぜまちづき
- 季夏 きか
- 建未月 けんびげつ、けんびづき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で未の方を指すため。
- 涸月 こげつ
- 溽暑 じょくしょ
- 且月 しょげつ
- 暑月 しょげつ
- 涼暮月 すずくれづき
- 蝉羽月、蝉の羽月 せみのはづき
- 薄い着物を着る月の意味から。
- 田無月 たなしづき
- 長夏 ちょうか
- 常夏月 とこなつづき
- 常夏の花が盛んな月の意味から。
- 遯月 とんげつ
- 易の卦(け)で「遯」は6月に配されることから。
- 夏越しの月 なごしのつき
- 夏越しの祓(はらえ)の行われる月の意味から。
- 鳴神月 なるかみづき、なるかみつき
- 雷鳴が多い月の意味から。
- 晩夏 ばんか
- 夏の終わりの意味もある。
- 松風月 まつかぜつき
- 林鐘 りんしょう
7月の異名
- 秋の初月 あきのはつづき
- 秋初月 あきはつき、あきぞめづき、あきそめつき
- 夷則 いそく
- 女郎花月 おみなえしづき、おみなめしづき
- 親月 おやづき、しんげつ
- 親の墓に詣でる月の意味、または盂蘭盆会の行われる月の意味から。
- 建申月 けんしんげつ
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で申の方を指すため。
- 新秋 しんしゅう
- 相月 そうげつ、しょうげつ、あいづき
- 早秋 そうしゅう
- 袖合月 そであいづき
- 七夕月、棚機月 たなばたづき
- 桐秋 とうしゅう
- 七夜月 ななよづき
- 七夕の月の意味から。
- 初秋 はつあき、しょしゅう
- 秋のはじめの意味もある。
- 文披月、書披月 ふみひらきづき、ふみひろげづき
- 書(ふみ)をひろげてさらす月の意味から。
- 愛逢月、愛合月 めであいづき
- 織女星と牽牛星とが互いに愛し合うという月の意味から。
- 蘭月 らんげつ
- 孟月 もうげつ
- 四季の初めの月をさす。
- 孟秋 もうしゅう
- 涼月 りょうげつ
8月の異名
- 秋風月 あきかぜつき
- 秋風の月 あきかぜのつき
- 雁来月 かりきづき、かりくづき
- 草つ月、草津月 くさつづき
- 迎寒 げいかん
- 桂月 けいげつ、かつらづき
- 桂花(モクセイ)の花咲く月の意味から。
- 桂秋 けいしゅう
- 建酉月 けんゆうげつ
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で酉の方を指すため。
- 紅染月 こうぞめづき、こうそめつき、べにそめづき
- 濃染月、木染月 こぞめづき
- 木々が色濃く染まる月の意味から。
- ささはなさ月 ささはなづき
- 秋涼 しゅうりょう
- 盛秋 せいしゅう
- 秋の盛りという意味もある。
- 清秋 せいしゅう
- 壮月 そうげつ
- 素月 そげつ
- 其色月 そのいろづき
- 染色月 そめいろづき
- 竹の春 たけのはる
- 田の実 たのむ
- 竹春 ちくしゅん
- 仲秋 ちゅうしゅう、ちゅうじゅう
- 秋のなかばの意味もある。
- 仲商 ちゅうしょう
- 月見月 つきみづき
- 燕去り月 つばめさりづき
- 難月 なんげつ
- 南呂 なんりょ
- 葉落ち月 はおちづき
- 萩月 はぎつき
9月の異名
- 稲刈月 いねかりづき
- 色取月、色取り月 いろどりづき
- 木の葉が色づく月の意味から。
- 小田刈月 おだかりづき
- 田の草を刈り取る月の意味から。
- 菊秋 きくあき
- 菊開月 きくさきづき
- 菊咲月 きくさづき
- 菊月 きくづき
- 季秋 きしゅう
- 玄月 げんげつ
- 建戌月 けんじゅつげつ、けんじゅつづき
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で戌の方を指すため。
- 紅樹 こうじゅ
- 梢の秋 こずえのあき
- 授衣 じゅい
- 古代中国で、9月に冬着を授けたことから。
- 太衝 たいしょう
- 寝覚月、寝覚め月 ねざめづき
- 晩秋 ばんしゅう、くれのあき
- 秋の終わりの意味もある。
- 無射 ぶえき
- 暮秋 ぼしゅう
- 秋の終わりの意味もある。
- 紅葉月 もみじづき
- 夜長月 よながつき
10月の異名
- 御忌 おいみ
- 出雲地方で神々が集まっているから忌むべき月という意味。
- 応鐘 おうしょう
- 10月の別名の他、中国の音名のひとつでもある。中国の十二律で最も高い音。
- 開冬 かいとう
- 神在月、神有月 かみありづき
- 日本中の神々が出雲大社に集まるという伝説から、出雲以外では「神無月」というのに対していう。
- 神去月、神去り月 かみさりづき
- 建亥月 けんがいげつ
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で亥の方を指すため。
- 玄冬 げんとう
- 冬の意味もある。
- 小春 こはる、しょうしゅん
- 小春月 こはるづき
- 暖かで春に似ているところから。
- 小六月 ころくがつ
- 時雨月 しぐれづき
- 霜枯れ三月 しもがれみつき
- 上冬 じょうとう
- 冬のはじめの意味もある。
- 小陽春 しょうようしゅん
- 初冬 しょとう
- 冬のはじめの意味もある。
- 初霜月 はつしもづき
- 陽月 ようげつ
- 孟月 もうげつ
- 四季の初めの月をさす。
- 孟冬 もうとう
- 良月 りょうげつ
11月の異名
- 一陽来復 いちようらいふく
- 陰がきわまって陽がかえってくること。冬至のことをさす場合もある。
- 神楽月 かぐらづき
- 神帰月 かみかえりづき
- 前月に出雲大社に集まった神々が帰って来る月の意味から。
- 神来月、神帰月 かみきづき、しんきづき
- 前月に出雲大社に集まった神々が帰って来る月の意味から。
- 建子月 けんしげつ
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で子の方を指すため。
- 広寒月 こうかんげつ
- 黄鐘 こうしょう
- 11月の別名の他、中国の音名のひとつでもある。中国の十二律で最も低い音。
- 辜月 こげつ
- 霜降り月、霜降月 しもふりづき
- 星紀 せいき
- 霜月 そうげつ
- 仲冬 ちゅうとう
- 冬のなかばの意味もある。
- 暢月 ちょうげつ
- 露隠りの葉月 つゆごもりのはづき
- 子月 ねづき、しげつ
- 子の月 ねのつき
- 風寒 ふうかん
- 雪待月、雪待ち月 ゆきまちづき
- 雪見月 ゆきみづき
12月の異名
- 梅初月 うめはつづき
- 乙子 おとご
- 乙子月 おとごづき
- 弟月 おとづき、おとうづき、おととづき
- 親子月 おやこづき
- 限月、限り月 かぎりづき
- 限りの月 かぎりのつき
- 数え月 かぞえづき
- 季冬 きとう
- 窮陰 きゅういん
- 窮冬 きゅうとう
- 極まり月 きわまりづき
- 苦寒 くかん
- 最も寒いときの意味。
- 暮古月、暮来月 くれこづき
- 建丑月 けんちゅうげつ
- 北斗七星の柄の方角が、十二支で丑の方を指すため。
- 極月 ごくげつ、ごくづき
- 除月 じょげつ
- 大呂 たいりょ、だいりょ
- 涂月 とげつ
- 年積月 としつみづき
- 果ての月 はてのつき
- 春待月、春待ち月 はるまちづき
- 晩冬 ばんとう
- 三冬月 みふゆづき
- 雪月 ゆきづき
- 臘 ろう
- 年の暮れの意味。
- 臘月 ろうげつ
関連項目
- 最終更新:2015-06-28 21:12:02